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第117話 そこは意外と慎重なんですね

Author: 八月 猫
last update publish date: 2026-09-16 09:01:28

「帝人さん、決まりました?」

「まだだ」

 向かい側で、帝人さんは真剣な顔でメニューを見ている。

 会議資料でも読んでいるような顔だ。

「そんなに悩みます?」

「種類が多い」

「洋食屋さんですから」

「ハンバーグだけで四種類ある必要があるのか」

「ありますよ」

「チーズ、目玉焼き、和風、大根おろし」

「楽しそうじゃないですか」

「選択肢を増やせばいいというものでもない」

「メニューにまで経営判断みたいなこと言わないでください」

 私が笑うと、帝人さんは少し不満そうにページをめくった。

「小春は」

「オムライスにします」

「もう決めたのか」

「ここに来る前から決めてました」

「なら先に言え」

「帝人さんの分まで決めるんですか?」

「そういう意味じゃない」

 結局、帝人さんはデミグラスソースのハ

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